明治神宮の西参道を進むと、芝生の広場が見えてくるのですが
本日は陣幕の様な布で覆われた特別な会場に設営されております。
私は文化の日になると17年間同じ道を通っておりました。

11月3日に雨が降った事は、今までに1度だけだったでしょうか
傘もいらない小雨程度の日もあった様な気もするのですが
やはり晴れている日の印象がとてもつよいのです。
この日も数日前までは、雨の予報だと聞いておりましたが
当日は我々の望み通り、お天道様が出迎えて下さいました。
全国から多数の流派が集まる日本古武道大会の開催です。

明治神宮 日本古武道大会

さて、なぜ晴れの日をそんなにも願っているのかと申しますと
悪天候の際には会場が 明治神宮内の至誠館道場に変更となります。
さすがに剣道場の床は丈夫な板張りで作られている為
上手に受け身をとっていても、本気で投げられた時の衝撃はかなりのもの
全ての技を受けきった頃には、立っている事がやっとの事でございます。
本音を申し上げますと…痛い事は出来るだけご遠慮したい気持ちで御座います。

先生方から話を聞かせて頂くと、昔の門人達はもっと豪快だった様で
頭を打って気を失っただとか、関節が抜けて立てなくなっただとか
恐ろしい出来事を笑いながら話して下さいます。
そんな訳で我々も、気合を込めて技をかける様に指導されておりました。
しかしながら…顔つきだけはキリリと恰好をつけているものの
晴れの日と確認出来た時点で私は「ほっ」と安堵しているので御座います。

明治神宮 日本古武道大会

今回は新しい門人の参加や、遠方の同門と久しぶりにお会いする事が出来ました。
長年共に修行していた仲間と語り合える事は何よりも嬉しいひと時であります。
約一年前に、私の柔術の師 久保田敏弘先生 が他界してしまいましたが
未だに門人同士の交流が有る事は、師の御人徳によるものなのでしょう。

何事も継続する事の重要性や、いかなる事も筋道を違えてはならない事
そして、良い師を探し出し学ぶ事、この3つの事をよく聞かされておりました。
学生の頃は何となく実践してみよう程度の気持ちでおりましたが
いざ社会に出てみれば、信用につながっていたり困った時の道標となっていたり
仕事をしていく上でも、最も大切な教えだったのかと感じております。

明治神宮 日本古武道大会

柔術も柔道も相手が居てこそ、互いに稽古を行い切磋琢磨され
競う人物に対しても感謝の気持ちが生まれて参ります。
この自他共栄の精神を学べた事は、武道のお蔭だと思っているのです。

稽古が出来る事や先輩方にご指導頂ける環境がいかに恵まれているのかを
しかと肝に銘じながら、お神酒を頂いて参りました。
私にとっては、初心を思い出す行事でもあるのです。
2014年 文化の日、私の気持ちは空以上に快晴でした。